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ウラジオストクのこと⑧

スーツケースを引きずりながら徒歩30分ほどで列車駅らしきところに到着した。

でもなんだかおかしい。駅らしき建物の上にロシア語で何か掲げられているが私達の知っているウスリースクの文字と違うのだ。もしかして近くに違う駅がもう一つあって、そこにたどり着いたのかもしれない。グーグルマップを開きなおし、もう一度確認するが、そこに表示されているのはやはりウスリースクの駅だ。間違ってないはずだが・・。

あとでわかったことだが、ウスリースクの文字は建物のホーム側の上に掲示されていた。

しかし通常、駅名というものは入り口の方に書いてあるものでないだろうか。ロシアの謎である。

とりあえず中に入って確認しようと扉をあけると、すぐ前に金属探知機のゲートがあり、そのすぐ横に係員が2人座っている。印刷してきたシベリヤ鉄道の予約確認票を見せて、地面を指さし、この駅はウスリースクで、このチケットに書かれている列車はここから出発するのか?と聞いているつもりで、「ウスリースク?」と一言。

意味はわかったらしく、係員が、持っている出発時間がかかれた紙を確認し、その紙を指さしながら

これは、13時23分出発のものだ、ここから出発で間違いないと言ってくれているようだ。

ほっとして、お礼をいい、出発まで時間があったので、近辺を散策することにした。

ウスリースクの駅前は広いロータリーになっていて、飲食店が1軒と小さな売店やスーパーが数軒あるだけだった。スーツケースを持っているのであまり沢山は歩けない。すぐ近くにあった飲食店に入ることにした。

水平がキャラクターになったその店は、スタローバヤというロシア式の大衆食堂であった。

長い棚に惣菜などが並んでいて、好きなものをお盆にのせ最後にレジで精算するという、いわゆるカフェテリア形式の店だ。なかなか興味深くおいしそうなものが沢山並んでいる。

内装も、船をモチーフにしているらしく、救命用の浮き輪などが飾ってあったり、私の中のロシアのイメージとは違い、とても現代的なポップなものだった。それに、第一ウラジオストクからバスで2時間のこの田舎町の雰囲気とは違う。

朝からピロシキ1つだけだったのでお腹がすいていた。ウスリースクには不釣合いなその店で、遅い朝食兼昼食を取ることにした。

つづく

ウスリースクとは書かれていない。

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