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ウラジオストクのこと④

ホテルのレストランで3人で食事をとることにした。

メニューをみる。

せっかくロシアにきて初めての食事なのだから、ロシア料理を食べたかった。

目をこらして英語の文字を追って、スープの欄にボルシチというような文字を見つけた。

日本語の発音であるボルシチをアルファベットにしたような綴りではなくボルシィと書いてあるように見える。あとでわかったが、ロシアでの発音はボルシィらしい。

それとペリメニという字が見えたので、すかさずそれを頼む。

ボルシチは、想像と違い、思っていたより赤が強い。トマトのような色かと思っていたが、どちらかというとサツマイモの皮のような赤色である。

味もなぜだか、酸味のあるものと勝手に思っていたが、酸味はなく優しい塩味である。柔らかくなった牛タンのようなものも入っている。

ボルシチは食べたことがあったのだろうか?

旅の連れは、子供の頃に給食でボルシチが出ていたが、先に私が思っていた形のものだったと言ってた。そうか、私達が知っているのはボルシチでこれはボルシィなんだと納得する。

ペリメニも大変においしかった。

料理を食べながら、3人で色々話す。

背の高い彼はKさんと言って、旅が好きで、時間を見つけては海外に足を運んでいるらしい。

サラリーマンで休みの取りずらい会社らしく、以前、上司の許可を得て海外旅行に行こうとしたら、いい顔をされなかった経験から、ほとんど休みを取らないでいいように、夏休みや年末年始、それから祝日とつながった3連休などを使っては、気が付かれないように海外旅行を楽しんでいるらしい。

なんと、2か月に一回は海外に行っているとのこと。

そんなこともあり、天候の悪化などで交通機関が危うくなると焦るらしい。今回も予定変更でウラジオストクまでやってきたわけで、帰りは無事帰れることを祈ってお別れした。

つづく

これはペリメニ

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