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シェムリアップのこと①


なんとなく今回の旅はスムーズにいかないと思っていた。

まずシェムリアップへの旅のいきさつはこうだった。

テレビを観て、ラオスに世界遺産の街ルアンパバーンがあることを知り、夏に行くことを決めて早々の3月に航空機のチケットを取った。しかし5月になって、8月にその路線がなくなることが航空会社から連絡が入り、日にち変更か、路線変更か、キャンセルの三択を迫られた。日にち変更というのは、夏に路線がなくなるわけで、そのもっと前にルアンパバーンへ飛べということである。今回6日間の旅の予定だった。そんな長い休みをサラリーマンが簡単に変更できるわけもなく、第一そんな長い休みは夏休み以外に取れる様なホワイト企業には勤めていないのだ。なので日にち変更はあり得ない。それから路線変更も考えられたが、なんとなく、3月にチケットを売り出しておいて、8月に路線がなくなりますよと連絡がくるような航空会社の信用が自分の中でなくなり、キャンセルすることにした。航空会社では一般的なことなのかもしれないが、いい歳して世間知らずなところがあり少し衝撃的だった。

そこから旅の予定を変更せざるえなくなった。

今回の旅はお盆の8/11から8/16の予定だった。その日付でルアンパバーンに行くチケットはそこそこ高額である。元々ルアンパバーンは直行便がなく、どこか経由になるのだが、その経由地で一泊する要は経由地までと経由地からのチケットを別々に取るのである。そうすると驚く程チケットが安く取れることに気づいた私は、まず成田からクアラルンプールの往復便を購入し、それからクアラルンプールからルアンパバーンまでのチケットを購入したのだ。そのため、初日と最終日にクアラルンプールでホテルの予約もしていた。クアラルンプールはホテル代金が安いということで有名なところである。そのホテル代を入れても直接日本からルアンパバーンへ行くよりも安く済んだのである。しかもキャンセルできないプランで予約していた。そんなところに航空会社からの路線廃止の連絡である。

そのままマレーシア旅行にしてしまっても良いと思ったが、取ったホテルが空港のそばだったので、なんだか損した気分になって、折角空港のそばだからやっぱりそこから別のところに行こうとなった。

世界地図をみながら、候補がいくつかあがり、ネットのチケット検索で、カンボジアへのチケットがルアンパバーンまでのものとそう変わらず購入できることがわかり(もちろんキャンセルした航空会社とは別の航空会社である)、カンボジアであれば、やはり世界遺産のアンコールワットは一度は訪れてみなければということで、シェムリアップに決定したのである。

思いがけずシェムリアップに旅先が変更になったが、アンコールワットももちろんずっと興味のあるところだったので、それはそれで楽しみになった。しかしその一方、漠然とした不安も感じていた。

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