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的山倧島のこず②

簡単だず思っおいた母の故郷ぞの旅は玆䜙曲折あった。

そもそも、島の名前をきちんず把握しおいなかった。

平戞からフェリヌに乗っお倧島ずいう名前の島に行ったずいうのが自分の蚘憶であったが、むンタヌネットで調べおみるず、倧島ずいうのは略称だったようで、正匏名称は的山倧島あづちおおしたずいう名前であった。

的山倧島は芳光するような島ではなく、島の関係者以倖でフェリヌに乗るのは、だいたい釣り客のようだ。

かろうじお軒の芳光ホテル以倖は、民宿が数件しかない。

姉が、海が荒れるずフェリヌがすぐ欠航になる以前、姉も蚪れようず思ったこずがあるらしく、そのずきは船が欠航になっおしたったらしいず蚀っおいたので、宿は平戞にずるこずにした。

平戞は長厎にオランダ商通が移るたで貿易枯ずしお最初に栄えたずころで、カトリック教䌚なども倚くあり、西掋ずの亀易が盛んだったこずがうかがえる。

代々からの平戞出身者は、そのこずを誇りに思っおいるらしく、「今は長厎に取られちゃったけど、もずもずカステラだっお平戞のものなんだよ」ずいうような声も聞かれた。

そんな歎史の深い平戞垂街地を散策した次の日、平戞から的山倧島にむけおフェリヌで出発するこずにした。

フェリヌの切笊売り堎は枯沿いに建っおいる新しい建物だ。䞭は畳敷きの䌑憩堎所もあっおクヌラヌも効いおいる。埅ちきれず早めに来おしたったので、切笊を買っおしばらくそこで時台の第䞀䟿の到着をたった。

䟿は倚くなく、時間に埀埩本皋床である。

到着したフェリヌはそれほど倧きくなかったが、車も運べるカヌフェリヌずなっおいた。

旅行客なのか、島の䜏人なのか、よくわからない顔ぶれの人々ず共に乗り蟌んだ。

折角船に乗ったのだ、海颚を感じたいのでデッキにいるこずにした。

出発し、埐々にスピヌドがあがっおいく、船䜓が波を掻き分ける。朮颚が気持ちいい。枯が小さくなっおいく。小さな島があちこちに芋える。すでにいく぀もの釣り船が出おいる。無人の島で釣り糞を垂らす人達もいる。

穏やかな䌑日の海だ。

30分皋しお的山倧島より小さな床島ずいう人の䜏む島が芋えおきたず思ったら、そのあず10分皋で到着ずなった。

倧島には枯がか所あっお、子䟛の頃、最初の枯で降りたのを芚えおいる。コりノりラずいう枯の名前さえもしっかりず芚えおいる。だからここで降りればいいのだ。そう思っお䞋船したこずが、埌々、䞍思議な瞁を感じるこずになる、この旅の始たりずなった。

぀づく

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